かれこれ15年ほどスピリチュアル関係に携わって、仕事をさせて頂いていますが、よくお見掛けするのが、タイトル通りの「スピリチュアル依存症」です。
スピリチュアル依存症
これはどういう事かと言うと、
自分の中の不可解なものを誰かに依存して、全てにおいて解消してもらいたがる人のこと。
または、解消してくれるのが当たり前と思っている人。
このタイプの特徴は、いろんなカウンセリングを渡り歩いて、自分の心の見たくない部分が原因で起きたことを霊的指南者(カウンセラーや霊能力者、占い師など)に解消してもらおうとします。
心の闇を作り上げた自分を認めようとせず、または、認めてはいるものの自分から変えようとはせずに、それを誰かが変えてくれると思っています。
霊的指南者は、きっと必死になって、その人が変われるように、自分から向き合って自己処理してくれるように、なんとか内面の奥に隠れている問題の部分に焦点を当てさせようと努力するのですが、当の本人は、その奥に隠れている問題を認めない、または、これも自分だからしょうがないとします。
私も経験がありますが、あと一歩のところにどうしても踏み込んでもらえず、もう無理だと手放そうとすると、泣きじゃくる、キレる、暴言を吐く、暴れる、助けてくれないと責めたてる・・・などということになったものです。
ぶっちゃけ言いますと、この行為には、幼少期に親に甘えられなかったインナーチャイルドと、前世から抱えこんできている問題(主には恨み・辛み・憎しみ・嫉妬)が原因としてあるのです。
私は悪くない
その主張がとても強く、自分がしたことを忘れている、または覚えていても「何が悪いの?」と開き直る。
自分自身の問題を正当化して、向き合おうとしなければ、霊的指南者からすると手に負えないのです。
その反面、自分がされたことは根強く覚えていて、いつまでも攻撃するのです。
自分の中にある矛盾は、魂と自我の法則に則っていて、魂と自我の間にはいくつもの壁があるのです。
人の自我の壁は、大きく4つに分類されます。
「鈍感の壁」・・・幸せにこだわる、何かに癒着して依存する、問題を軽視する、約束したがる
「歪曲の壁」・・・独りよがり、命令したがる、目的遂行のためなら何でもする、これしてねと通達する
「拒絶の壁」・・・被害者意識が強い、脅迫する、正論で論破したがる、叶わないと罵倒する
「脱落の壁」・・・卑下する癖が強い、基本的に傍観、責任を嫌う、ネチネチと愚痴を言う
魂意識に向かいたい反面、自我意識の壁に阻まれてしまい、求める結果を得られないというわけです。
幼少期から作り上げてしまった数々の壁は、外から叩くほどに強くなり、意固地になってしまうのも特徴です。
原因となる感情は「恐れ」と「不安」。
怖い、不安と思っている幻想と、いかにして向き合うかが一番のカギとなるのです。
それは、せっかく作った世界を一度壊すことになるやもしれません。
それは、観念を変えねばならないかもしれません。
それは、自分自身が壊れるような思いが伴うかもしれません。
壁を破ったことのあるものにしか分からないことが、破っていないものには理解できないもの。
しかし、壁は破らなければ、いつまでも自分の前にそびえ立っています。
鶏の親が孵化しようとする雛のために、卵の殻をコツコツと叩き、孵化を促すことはあります。
生まれようとする雛は素直に内側から殻を割って出てきてくれればいいのですが、意地を張っ出てこなければ、いずれは死んでしまうものです。
親鶏「ほらほら、早く出てきなさい。」
子鶏「嫌だ!! 外に出たら何が起きるか分からない!!」
親鶏「大丈夫よ、外にはいろんな世界が広がっているよ。」
子鶏「ここがいい!! だって安心なんだもん・・・」
カウンセラーや霊能者は、この親鶏の働きをしているのです。
忘れてほしくないことは
「自分がしたことを刈り取らない限り、いつまでも苦しみは続く」ということ。
自分自身の無意識で起きたことであろうが、自分がしたことになるという事。
魂は、それに気づかせたくて、自分がしたことで誰かが苦しんだならば、自分を改めて、誰かが苦しまないように出来る自分になるよう仕向けます。
そのために、魂は、苦しませてしまった魂との縁を結びなおします。
数百年、数千年という月日を待ち、時代を経て、絶妙なタイミングで出会うようにします。
良縁、悪縁に拘わらず全てにおいて、絶妙なのです。
もっと凄いのは、その指南役が出来るであろう人も、魂が選定していたりします。
何人も指導霊が憑いていて、気づかせようと働きかけていることもあります。
そこまでの舞台を整えて貰っていても、分からない人は分からないのです。
実に勿体ないと思うばかりです。
心に抱える問題も、からだの病気と同じで、自分の中に「悪くしているところ」「治さなければいけないところ」があることを認めて初めて、癒しへの流れが生まれます。
癒すまでには、辛く苦しいリハビリを伴うかもしれません。
指南者のアドバイスを聞きながら、自分の力で現実を変えていくことで、本当の癒しが見つかります。
大事なことは自分の内面と向き合う事。
数々のスピリチュアル関係者と出会ったり、本を読みまくるのはいい事ですが、そこにある一番大事なことに気づくためには、そうである自分がいることに意識を向けること。
こちら側から必死になって伝えたとしても、伝えられた側がそっぽを向くのではどうしようもないものです。
スピリチュアルな面は、「現実より現実的」であると思います。
今の現実を創っているのは、紛れもなく、「自分自身である」ということを忘れないでほしい。
本当は変わりたい
スピリチュアル依存が強い人ほど、本当は変わりたいと心の奥では願っています。
憎しみなどの感情が強ければ強いほど、「本当は愛したい」のです。
変わり方というマニュアルでもあればいいでしょうが、人の心にマニュアルはないのです。
自由意志の元、どんな自分であるかは「自分が決める事」だからです。
霊的指南者は、あくまでも指南役でしかないのです。
あなた自身の人生にレールは引いてくれません。
もし、レールを引いてしまえば、あなたの自由を奪い、あなたらしい人生を台無しにしてしまうからです。
まずは「自分のことは自分が責任を取る」という覚悟から始まります。
自分が蒔いた種は、自分しか刈り取ることはできないのです。
ですから、「自分と向き合う覚悟」を持ってください。
それが出来たら、すでに変化は始まっています。
私たちには、あなたの心の奥の叫び「SOS」が聞こえています。
お力になれることは沢山ありますから。