嫌われることや争うことから目を背けて、とことん「良い人」「お人好し」を演じてしまう人がいる。
ところが、本音を聞いていくと、とても疲弊していて、演じている自分に嫌気すらさしている状態だったりする。
この手のタイプは、「嫌だ!!」と言えないのです。
嫌だの先にある不安が怖くて仕方ないのです。
そこに目をつけて、エネルギーを奪いまくるバンパイアに捕まったら、もう大変ですよ。
お人好しは断らない
お人好しの人は、何を頼まれても笑顔で「いいですよ~」という。
その裏側に隠している様々な思いを決して表面には出さないし、出そうとしない。
本当は嫌でも、いい顔することがお人好しの得意技なのです。
他人からの頼まれごとは勿論、気を利かせて先回りしてしまうことも。
わがままな素振りも致しません。
どうしていいか分からないときは、じっと黙っています。
他人との衝突を避け、怒りにめっぽう弱いのも特徴です。
そんなこんなで、自分自身が命一杯になっていても、誰にも助けを求めようとしません。
気がつくと自尊心は複雑骨折状態になっていて、自分が分からなくなってしまうこともあります。
それでも「幸せもの」なのです。
そこに付け入るエナジーバンパイア
エナジーバンパイアは、相手のエネルギーをとことん吸い尽くし、自分の都合がいいように振り回します。
相手が疲れていようが、スケジュールに空きがなかろうが、関係ありません。
自分を優先させるように徹底的に説得したり、攻撃したりします。
自分が上手くいかなかったときも、相手(誰か)のせいにして、自分を正当化します。
バンパイアは、エネルギーを奪われることがとても嫌いです。
ですから、バンパイア同士は決して友達関係にはなりません。
自分が嫌われていることも気にしません。
たまたま通りがかった獲物を捕らえるために、いつもアンテナを張っています。
一度食らいついたら、相手が壊れるまで吸い尽くします。
または、相手に気づかれて、捨てられたり。
バンパイアは集団の中に居ても、いつも一人ぼっちで孤独を演じています。
仕事は好きではないですから、当然うまくやりません。
それで他者に文句を言われようものなら、逆ギレして反撃します。
そんなんだから、嫌われ者、厄介者として扱われるようになります。
自分は「不幸」だと思っています。
お人好しvsエナジーバンパイア
エナジーバンパイアにとって、お人好しは格好の獲物。
バンパイアにもいくつか種類がありますが、人の心を少し残している者、人の心も見失った者というのは大きな差です。
お人好しが知らず知らずにバンパイアに近づいてしまうと、どうなるか。
まず、バンパイアは仕掛けます。
自分はとても不幸だという主張をあの手この手で仕掛けてきます。
相手に「可哀想だな」という気持ちにさせることが目的です。
お人好しは、真っ先に「可哀想だから」という気持ちになってしまい、自らバンパイアの餌になってしまいます。
その態度を一瞬でも見せようものなら、バンパイアは次の手を打ってきます。
「あなたに救われた」
この一言で、お人好しは、自らを鉄板の上に置き、相手の好みに合わせた焼き加減で差し出すのです。
バンパイアは、「そんなことまでしなくても・・・」と遠慮する素振りを見せて、出方を伺います。
すると、お人好しは「いえいえ、どうぞ・・・なんならソースもお付けしますよ」
そこまで言うのなら、遠慮なく。。。
バンパイアは、すっかり晩餐のステーキになったお人好しを食べつくすのです。
お人好しの行く末
一度ソースまでかけて自分を差し出してしまった限り、次からは当然そこまでしなくてはなりません。
または、それ以上の御馳走にならなくてはいけません。
お人好しは、嫌われることが怖いので、相手の様に合わせて、笑顔も作る。
バンパイアにとって、こんなご馳走が毎日食べられるのですから、自ら手放すことはしません。
お人好しが嫌がった素振りを見せようものなら、バンパイアは不幸丸出しのネガティブお化けにでもなります。
または、暴言、暴力で相手を服従させることもあります。
お人好しは、争いごとが大嫌いです。
ですから、一度暴言・暴力に訴えられると、二度と抵抗しなくなります。
誰かの助けを乞うこともないお人好しは、バンパイアに吸い尽くされるのでした。
こんなことが世の中で当たり前に起きている事実がある
どっちが良いとか悪いとかではない。
どっちも心に問題を抱えているだけなのだ。
いわば、世の中が生み出した産物なのかもしれない。
人は、両親、家庭、環境、人間関係、社会などで成り立っている。
その環境的要因に様々な問題があるのは仕方ないのだが、そこからどう自分らしく生きていくかを見出すのが大事なことだと思う。