我が家には、死して、彷徨っているお客様がやってきます。
死して、間もないお客様もやってきます。
ようするに、日常的に誰かのご先祖様がやってくるわけです。
以前は、どうやって探してくるのか不思議でなりませんでしたが、霊体だけのお客様に聞いたら納得でした。
まぁ、その話は置いといて。
死んだことは分かっているが成仏できない相談
自分は確実に死んで、霊になっていることは理解している。
だけど、霊界において、生前にしてきたことを見直しても、「何が悪いのか」が分からないという。
霊界にはいくつかの段階がありまして、自身を理解し浄化したものから順に昇華していきます。
この前は、お役人をしていた霊がきまして、悪い事をした罪人を裁く仕事をしていたようです。
当時は、極悪人には斬首刑というものがありました。
人々を苦しめ、悪い事を沢山してしまった罪人を裁き、時には打ち首という斬首刑を言い渡していたようでした。
霊の言い分では、罪人を裁き、時に打ち首にすることが、なぜ悪いのだ。
どうやらこの霊さん。
あの世において、首を何度も落とされるのは何故か理解できないようだ。
自分がしたことを、そうされた相手になって自分が経験する場としての霊界もある。
生前に首を切ったことがあれば、霊界で首を切られる経験をするということ。
地獄とはこのことだ!! そう思っているようでした。
時代背景や文化、環境なども影響するのですが、
「その仕事に誇りを持って精一杯、お国に尽くしたのに・・・。」
矛盾しているのは当然です。
なぜこの私が・・・何度も何度も首をはねられて、苦しい思いを繰り返さねばならないのか。
罪人にも理由があって、罪を犯し、人を殺めることをした。
役人にも理由があって、罪を裁き、人を殺めることをした。
このことを認めるには、罪人より役人のほうが「善」の意識があるだけ辛いかもしれません。
その行為に「善悪」をつけるのではなく、ただそのことをしたと認めること。
霊界において、正義や国は関係なく、ただ自分の行いを認めることが成仏へのプロセスにあるのです。
言ってしまえば、「罪=悪」としているのは、人間の住するこの世だけの事。
そんなことをイメージの中でお伝えすると、自分の行いを認めようとしてくれました。
どうしたら成仏できるか?
首をはねた人たちのところへ行き、首を元に戻してあげてください。そう伝えました。
暫くすると、大勢の霊たちとともに、挨拶に来てくれました。
みなさん、深々と頭を下げられていました。
死んだことがわからず、どうしていいか分からないお客様
このケースも意外と多い。
交通事故や突発的に起きた事故や、心臓発作、脳卒中などの病気で亡くなられた方が多いです。
生前と変わらない感覚で霊体となっているので、困惑した状態でこの世に留まってしまいます。
この場合、まず死んだことを理解してもらわねばなりません。
主護霊も大体は傍にいるのですが、その存在を生前から意識してないか、知らないか、信じてない場合は、ただのストーカーみたいに扱ってしまいます。
死んだことを理解させるために、霊媒をピーちゃんにしてもらいます。
身体があるのに、知らない人の身体に自分が入る。
霊体だけで存在しているから、あなたの肉体は無いんだよ。
そんなところから始めます。
死んだ瞬間の記憶を客観的に見せると、おおよその方が死んだことを理解してくれます。
それでも認めようとしない霊も中にはいます。
そういう霊には、身体で触れる感触と、霊体だけでの感触を実感してもらったり、近い先祖を呼び出したりして、説得したりします。
死を悟ることが出来るのは、死を覚悟できた人だけなのかな。
突然亡くなられた方は、死を覚悟してなかった分、認めたくない思いが強いのかもしれませんね。
私たち人間は、いつかは死にます。
今を一生懸命に生きるのもそうですが、死後の世界があることを知っておいて欲しい。
生きている間は、
無神論者でいるのは自由です。
死後は何もないと信じるのも自由です。
霊を怖がり、恐怖の対象とするのも自由です。
ですが、私の経験は事実で、彷徨う霊を何万とみてきました。
そのたびに、説得するのは、結構うんざりするものです。
一番厄介なのは、死んだ後の後悔の念や無念。
生きているうちに、自分自身のことをよく知って、向き合って、出来る限りの無意識を減らす。
後悔や無念さを残さないように、今を精いっぱい生きる。
出来得る限りの心配を無くしていく。
生きているときにしか出来ない「創造」をしていく。
いつかは死ぬのだけど、生きているうちの可能性を広げてほしい、そう願う。