龍の働き
龍は流と同じ意味合いを持ちます。
龍は、脈と密接な関係にあります。
脈とは、人で言う血液の動き。
人の放つ氣も龍に例えられます。
人のチャクラや経絡と呼ばれるエネルギースポットがありますが、スポットとスポットを繋ぐ流れにも龍の働きが在ります。
自然界で言う、川や海の水の動きや地殻・マグマの動きをはじめ、空気の流れ、雷・電気など流動的なエネルギー、気と名づくものの流れは龍の働きです。
地球にもチャクラが在って、人と同様その流れにも龍の働きは在ります。
龍は、全ての存在の関係に欠かせない存在です。
龍にも意志はある
全てが自然で円滑に流れるように働きます。
不自然なものは取り除き、より自然に動くように働きます。
ですから、神様のお使いであるのです。
龍は、人に憑くものならば人に従い、神の使いなら神に従います。
いわば、人の意志にも神意にも働くというわけです。
龍には色があります
色によって働きが変わります。7つの色に金、銀、黒を足して、10色の区分けをしています。
八大竜王とは、この全ての働きを統括している、いわば龍の親分です。
欲望に働けば「ヤマタノオロチ」となり、進化に働けば「龍」となります。
古事記に描かれている、スサノオの神がヤマタノオロチを退治するくだりでは、ヤマタノオロチが破壊するだけの悪者に見えがちですが、神意としてみると、人の低俗な欲望にも龍は働き、進化の意志にも龍は働くということです。
自然と相反する働きも人は都合勝手に行います。
それは、生まれ持った「自由意志」が神々との約束だからです。
自然に働く龍神と、不自然な働きをする人とは相反する関係にあることもあります。
これは、魂と自我の関係にも等しいのです。
心では葛藤ですが、自然界では、破壊と再生です。
幸せで在りたい人は、自分の住んでいる土地が地震によって脅かされるのは実に不幸な出来事です。しかし、地球進化の為に地殻が動き、地震が起こるのは当然必至なものでもあります。
全国に「要石」という呪術的な痕跡がありますが、これは地殻変動による地震を抑えるために人が意図的に行った呪詛です。ある意味、人には都合のいい呪術ですが、自然にとっては不自然なものとなります。
神々は、人に自由を与えている以上、人の意志によって為されたものも我が子同然に扱ってくれます。
例え、それが自然環境を脅かすこととなっても、黙って見守ってくれます。
がしかし、全体的バランスが整わなくなり「歪み」が生じてきます。
その歪み自体が、人の精神や心、身体にまで影響することもよくある話です。
人は実感がないと気づかない
人は、自分が実感しないと、それがそれだとなかなか認めようとしないし、気づかないものです。
それが過去からずっと続けられていた「歪み」であれば、およそは原因不明なものとなってしまいます。
不幸が集まる家、土地などには、決まって働けなくなった龍が寝ていたり呪縛されていたりします。
動けなくなった龍と同様、人の龍も動かなくなります。
「古井戸を埋めてから、家に不幸が起こるようになった。」などがいい例です。
それが身体の流れを止め、各所に歪みを生じさせ、病へと発展している場合もあります。
龍を起こし、流れを正常化(自然)させ、自分への影響そのものを自然関係に戻せば、病も人の自然治癒の力によって治まる方向へと向かいます。
参考記事
最後は自分次第
人の中に龍は働き、自然の中にも龍は働きます。
自然との共生を意識し、人々と和して、進化の道を歩む人。
自然を無視し、人々と争い、欲望の道を歩む人。
そのどちらも有りとして、自分なりに生きる人。
どの道を歩んでも「自由」ですから、間違いではないです。
問題は、自分が選んだ道を理解することなく、受け入れることなく、「都合の良し悪し」で判断し、悪を造ってしまう事。
人に憑く龍は、あなたの意志を大切にし、神意に反していたとしても、あなたに従います。
その結果が自分の都合に合わなければ、あなたは龍を悪く言うのでしょうか。
千と千尋の神隠しの「ハク」という少年
© 2001 Studio Ghibli・NDDTM
彼は、川の神(龍神)の化身で、人の欲望や都合の化身である「湯婆婆」に摩耶化されて、名を奪われてしまいます。
傷ついて、ボロボロになっても、湯婆婆に従いますが、千尋の愛と、人の在り方の手本の化身「銭婆」に救われます。
自我と魂の在り方を巧く描いた素晴らしいキャラクターです。
銭婆のセリフを思い出します
© 2001 Studio Ghibli・NDDTM
銭婆は、怖がっていたら何もできないけど、意志と勇気をもってすれば、大切なものたちを守ることもできる・・・そう言ってくれているように思います。
自分の中の龍をヤマタノオロチにするのも、龍神にするのも、全て自分次第。
自由意志がある以上、自分のすることに神々は目を瞑ってくれるけど、意志の方向性を軌道修正することで世界は変わるのです。
龍神祝詞
高天原に坐し坐して天と地に御働きを現し給う龍王は
大宇宙根元の御祖の御使いにして一切を産み一切を育て
萬物を御支配あらせ給う王神なれば
一二三四五六七八九十の十種の御寶を己がすがたと変じ給いて
自在自由に天界地界人界を治め給う
龍王神なるを尊み敬いて
眞の六根一筋に御仕え申すことの由を受引き給いて
愚かなる心の数々を戒め給いて
一切衆生の罪穢の衣を脱ぎ去らしめ給いて
萬物の病災をも立所に祓い清め給い
萬世界も御祖のもとに治めせしめ給へと
祈願奉ることの由をきこしめして
六根の内に念じ申す大願を成就なさしめ給へと
恐み恐み白す